AIで疲れているのに、頭が止まらない

AIと暮らす

この数ヶ月、ほぼ毎日AIと対話するようになった。
日々、疑問に思ったこと、アイディア出し、壁打ちにもつかっている。

この対話。プロンプトを打ち込んでいるが、ひとつ困ったことがある。

頭をめちゃくちゃ使っている感じがするのだ。
それも、今までとは、なにかが違う気がする。

むかし、大学受験や国試の試験勉強などで集中したときにも、頭をつかったなーと感じることはあった。
白い長机の教室で、模擬試験を長時間受けて、終了時間の合図とともにシャープペンシルをおいたとき。

あの時も、疲れが残った。
だが、あの頃とは違うのだ。

こうやって、仕事が終わり、夜になって少し薄暗い自宅のリビングでパソコンに向き合い記事を考えた後。
体は疲れているのに、頭の中はまだ高速で回っている。

——なんだか、今まで感じたことがない感覚。
質が違う気がするのだ。

みなさんはどうだろうか?
AIを使い始めて、これまでにない感覚にならないだろうか?


「AIで脳が衰える」って、ほんとうだろうか

携帯のニュース記事でこんなのが流れてきていた。
AIを使うと頭が悪くなると。
内容の詳細を忘れてしまったが、答えをAIにすぐもとめていると、自分で考えなくなる、という話だった。
たしかに、試験の答えをみて、書いていく。
レポートをテーマだけAIに投げて、書いてもらって提出。
これでは頭は使わない。
でも、それはAIを使用する中での一面だろう。

ぼくの体感としては衰えている感じはしない。
むしろ、頭の回転が止まらない、のだ。

医師のくせで、自分を観察してみた

どういった感じなのか観察した。

まず、AIは東大に首席合格できると噂されるくらい、ぼくより優秀だ。
ぼくがじっくり考えたことに対して、さらにいい答えをだしてくれる。
それをまたじっくり考えて……
このループでは、AIが即答してくれるぶん、考えごとの合間にあるはずの、脳の休む”間”が消えてしまっているようだ。

そして、残念なことに、AIの出してくれた答えが優秀だからといって間違えないわけではない。
逆に、さも本当のことらしく、嘘を書いてくることもあるので、それについて吟味をしないといけない。
このAIの出力を確認する、監視の作業もはいってくる。

頭の中を例えるなら、テニスの壁打ちをネットぎわで行っているように、打っても打ってもすぐ球が返ってきて、自分が強く打てば、さらに困難なボールが返ってくる状態だ。しかも、変なイレギュラーもある。

研究は、なんと言っているか

このネットぎわの壁打ち現象は、実際の研究ではどう言われているのか、調べてみた。

まず見つけたのが、「AI脳疲労(AIブレインフライ)」という言葉。
アメリカの大企業で働く約1500人に聞いた調査で、自分の処理能力を超えてAIを使いすぎたり、AIの答えをチェックし続けたりすることで生まれる精神的な疲労、と定義されている。

報告されている感覚が、おもしろい。
頭が「ブーンと鳴る」ような感じ。霧がかかったような状態。集中できない。

しかもこの疲れは、いわゆるバーンアウト(燃え尽き)とは別物だと整理されている。

もうひとつ、専門家の審査(査読)を通った研究もあった。
働く人たちへの調査で、AIを信頼しているほど、自分の頭で疑って考えることが減っていく傾向があったそう。
考える作業を、少しずつAIに預けてしまう——いわば「考える力の委譲」だ。

つまり、いま研究で言われている主軸は「疲労」と「委譲」。

ただ、ぼくの体感としては少し違う。

脳は覚醒したまま、高回転でいる。

疲れの研究はある。考えなくなる研究もある。
でも、この「覚醒したまま止まらない感じ」を正面から調べたものは、見つからなかった。

正直なところ

考えてみたが、これはぼく一例の、個人の感想にすぎない。
「AIは危険だ」
「AIをやめろ」
という話ではまったくない。
むしろ、この感覚があるのは、AIが脳に効いている証拠かもしれない。

だいじなことは、使った後。
回復の時間がとれているかではないだろうか。
睡眠時間をしっかりとる。
サウナで”ととのう”のもいい。

これはAIに限った話じゃないかもしれない。
SNSを閉じたあとも頭が止まらない、あの感じ。

これからの時代、必要なのはAIの使い方。
そして、休息の時間ももとめられるようになるだろう。

みなさんは頭を止める時間つくっていますか。


参考文献

※この記事は勤務医個人の体験に基づく感想です。個別の症状や治療方針については、医療機関にご相談ください。

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